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●英検1級を越えて(英検1級合格記)

 2001年6月に一次試験、同年7月に二次試験を受けた英検1級に、この度なんとか合格することができました。前年の第1回検定から数えて、3回目の挑戦での合格です。

 私は大学入学前に、学部生のうちにTOEICで900点を突破し、英検1級に合格するという目標を設定していたのですが、これで2つとも達成することができました。本当にうれしいです。

 それにしても、帰国子女でもなく、海外経験もゼロの私が、1級に合格するのには本当に苦労しました。
 それでも何とか合格することができたのは、自分が英語好きであり、毎日欠かさず英語の勉強をしていたからだと思います。やはり毎日少しでも英語にふれるのは大事なようです。

 一部の英語学習者たちの間で熱狂的な支持を得ている植田一三氏も、1997年に出版した自身の著書『英検1級直前合格対策』(明日香出版社)の中で、「英語学習の気構え」として「英語学習を必ず日常のPriority3位までに入れる!」ことの重要さを次のように説いています。

私の観察では、英語学習が日常のPriority4位以下の人は英語の勉強が長続きせず、まして英検1級といった上級レベルにはまず到達しないでしょう。例えば、オフィスワークをして家事をして英語の勉強する人の場合、恋愛やデートをしたり、服装のファッションなど英語以外の趣味をやり出すと、Priority3位から脱落して英語の勉強が手薄になってしまいます。だからそういう人の場合は、新聞を読んだり、デートやファッションよりもまず英語の勉強を優先させ、息抜きさえも禁物です。あるいは家事やメイクを極力簡単にして英語の勉強時間を捻出する必要があります。私の場合は仕事が英語で、趣味と息抜きが英語とPriority3位まですべて英語学習だったので普通の人より上達したというだけのことです。
『英検1級直前合格対策』(明日香出版社)より

 さすがにここまで自分を追いつめる必要はないように思えますが、それでも、ある程度の気合いは必要だと思います。
 ちなみに私の場合は、日常のPriorityのトップ3が「専門(情報科学)の勉強」、「Macいじり(?)」、「英語の勉強」だったので、何とか英語学習がPriorityの3位以内に入っていました。

 それでは、具体的にどんな勉強をすればよいのか、ということになるのですが、私の場合、毎日の英語学習としてしていたことといえば、やさビジを聴いていたことと、ジャパンタイムズの社説を読んでいたことくらいです。ジャパンタイムズの社説は、Webのものを印刷して読んでました。
 このように、特に高いお金を払って英語学校のようなところに行ったり、通信教育などを受講しなくても、本人のやる気さえあれば、十分に英検1級には合格できます。

 このサイトをご覧になっている方の中で、英検のような資格試験に興味を持っておられる方がどのくらいいるのかは分かりませんが、取得したいと思っている方は、是非途中であきらめないで頑張ってください。影ながら応援しています。私でも合格できたのですから、絶対あなたも合格できるはずです。

 さて、こんな英検ですが、どうやら遅くても2005年までには、文部科学省の認定制度がなくなることが決定したようです。ようやく合格できた矢先のニュースだったので、少し複雑な気分でしたが、英検自体がなくなるというわけではないので、あまり気にしないことにします。大事なのは文科省の認定などではなく、自分の実力なんですから。

 しかし、この自分の実力ということを考えてみると、今の自分の実力は、自分が昔、英検1級に対して想像していたような実力とはかけ離れています。1級に受かったとはいえ、未だにTIMEはまともに読めないし、洋画なんて全然聞き取れないし、スピーキング力やライティング力も全然です。ようやく基礎が固まったかなというくらいが実際のところで、英語との本当の闘いはまだまだこれからです。

 やはり、英検は次の段階への一つのSTEPにすぎなかったのです。


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